クリトリスが性的にきわめて敏感であることは、よく知られているとおり。ここだけでオーガズムを得られる女性も多いため、まずは前戯のときにたっぷりと愛してあげたいものです。

全身へのタッチと乳房への愛撫に続いて、あなたがクリトリスに触れると、性器からの強い刺激に彼女の身体はますます興奮し、気持ちも高まります。それにともなって大陰唇や小陰唇といった性器全体が充血し、ばてっと肉厚になります。膣口からにじみ出るラブジュースの量も増えてくるでしょう。これは感じているときのペニスの反応と、よく似ていますね。実際、クリトリスの反応は、男性のペニスが性的反応をするときと同じ神経系、反射経路をたどって起こるといわれています。ただ、ぺニスと違ってふだんは包皮のなかで守られているので、クリトリスは男性が思っているよりも、すっとデリケート。愛撫のときは、できるかぎりソフトに触れるのがルールです。

守ってほしいルールはもうひとつあります。彼女自身に感じるポイントを教えてもらうことです。これはクリトリスに限ったことではありませんが、彼女にオーガズムの悦びを味わわせたいと思うなら、彼女本人に感じるポイントを教えてもらうのが最も早く、確実な方法です。ただし、経験が少ない女性やシャイな女性にとって、どのように愛撫してほしいのかをことばにしてリクエストするのは、とても難しいこと。そんな場合は、彼女自身の指でクリトリスに触れてもらい、あなたはその様子を観察するといいでしよう。

彼女にマスタベーションの習慣がなくても心配する必要はありません。ふたりで感じるポイントを探せばいいのです。

あなたが彼女を後ろから抱きかかえるようにして、彼女に太ももを少しだけ開いてもらいます。あなたに包まれているような体勢は、彼女に安心感を与えます。それでいて顔を合わせることはないので、彼女の羞恥心も和らぎます。始める前は彼女の肩ごしにのぞきんでも、大陰唇が見えるくらいで、小陰唇もクリトリスもまだ割れ目の奥に隠れたままです。まずは彼女自身の指で感じるところを探ってもらい、反応があった場所をあなたが触れておさらいします。

続けていくうちに、最初は閉じていた太ももからカが抜け、自然に脚が開いていきます。これは、彼女が本格的に感じはじめたというサインです。さらに骨盤を突きあげるような姿勢になり、次第に性器全体を上に向けはじめます。こうなると、あなたからも勃起したクリトリスや、充血した陰唇が見えやすくなります。あとは彼女が自分の指でオーガズムまで達するのを待ってもいいですし、あなたが後を引き受け、発見したばかりの彼女の敏感なポイントを愛撫してもいいでしょう。

オーガズムは学習によって得られるものだと前述しましたが、これはクリトリスでのオーガズムにも当てはまります。経験の少ない女性がこのような練習を一度や二度したからといって、なかなか身体で覚えこむまでにはいきません。さらに、女性器はもともと繊細な器官で、そのときの環境や体調、気持ち次第で、感じる場所や感じ方がわずかに異なります。1カ月でも3カ月でも時間をかけて、焦らさずゆっくり、快感のポイントをふたりで探してください。